令和6年6月市議会定例会(通称6月議会)が、6月6日から始まっていますが、今回の個人的な目玉は「キーボード」です。
まず、これまでの状況等を説明しますね。秋田市議会では、平成30年6月定例会から、議案を初めとした各種議会資料については、紙媒体から電子媒体に変えて提供し、議会における各会議においてタブレット端末を活用したペーパーレス会議を行っています。令和元年6月定例会からペーパーレス会議に完全移行し、アップル社のiPad Pro 12.9インチタブレットとスタイラスペンが全議員と議会事務局の職員に貸与されて使用されております。
このiPadは、議員が入れ替わる度に新しく購入するのではなく、その前の任期において別の議員が使用していたものが新しい議員に割り振られます。5年以上同じものが使用され続けています。
私も昨年の5月に議員になってから秋田市から貸与され、使っています。iPad自体は非常に便利なのですが、残念な点がひとつあります…「キーボード」が付いていないのです!
そのため、会議中に何かメモしたい時にどうやって書くかというと、スタイラスペンで画面に直接書き込む(かなりの音が聞こえます)か、画面上に入力用キーボード等を表示させて画面をタッチして打ち込むかします。私は、スマホと同じフリック入力スタイルに設定しており、メモは画面を触ってフリック入力で打ち込みます。これがまた大変なんです… 日本語→数字→アルファベットなどが混ざっていると切り替えなきゃならないからです。ではキーボード入力は?というと…画面全体を覆うため資料が見えにくい上に触る範囲が広くなると誤入力が多くなるので使っていません。
そもそも前提条件として、自分が「何でもメモしてしまう性質」なので人よりもメモする時間が多いのです。ですからいつも外付けのキーボードがあればいいのにと感じていました。
秋田市議会例規集の中には「秋田市議会タブレット端末機使用基準」という項目があり、タブレットの使用に関しては定められておりますが、外付けのキーボードに関する記載がありませんので、これまでは持ち込むことができませんでした。しかし、これまでに私と同じような要望を持つ方がいなかったようで、キーボードを議場に持ち込むことに関しては、話題にすら挙がらなかったようです。
昨年度の下半期から、議会活性化委員会というものを議長提案で立ち上げて、議会の運営や制度に関して改革できることがないかを検討しています。そこで、会派「そうせいと維新」からキーボードの持ち込みについて提案させていただき、数ヶ月の議論を経て、活性化委員会及び議会運営委員会で合意をいただくことができました。
先日ついに、秋田市議会事例集に、「12-15 議会活性化の一環として、静音タイプのキーボードのみ持ち込みについて、使用する実物を提示し、議長の許可を得た上で認めることとした。(令和6年3月19日議会運営委員会記録)」という項目が新たに記載されましたので、議長の確認と許可を得た上で、令和6年(2024年)6月17日の本会議から、私が議員として初めて議場に外付けのキーボードを持ち込みます!
明治22年(1889年)に秋田市議会が誕生してから135年目にして初めて議員が議場へキーボードを持ち込むことになりますので感慨深いです!こう言ってしまうとなんだか大したことないことを大袈裟にして笑える内容ですが、まぁ初物が好きな日本人としては良い話題かなと思います!余談ですが、秋田県議会はタブレット(iPad)と純正キーボードがセットで議員や事務局員に配布されて使用されています。