滋賀県大津市で市町村議会議員研修「1年目議員のために」という研修がありました。その研修は、全国の1年目の市町村議員が100名一同に会して議員のイロハを学ぶもので、とても充実したものでした。その後に自分の視察を入れて色々見てきましたので、報告を掲載します。
調査日時:2023年 11月11日(土)13:30~16:45
調査事項:子どもの森 遠野は、コンクリート造りの建築で有名な建築士・安藤忠雄氏が手がけた木造建築という特徴があり、どのような経緯で日本のトップクラスの建築家に木造建築をお願いすることができたのか、どのくらいの予算がかかったのかを調査した。また、復興のシンボルとして、子どもが本と触れ合うとともに、さまざまな人や本が集まり、創造力と想像力を育む場となるよう、多くの市民ボランティアとともに運営を行っているので、どのように連携をとっているのか、また子どもの森という全国にある施設の詳細やコンセプトを調査した。
訪問先:子どもの森 遠野(岩手県遠野市)
対応者:遠野市文化課 こども本の森運営企画室長 伊藤芳
調査内容:
建築家の安藤忠雄氏から、東日本大震災の復興のシンボルとなる施設を寄贈したいと提案があり、2018年から調整し、2019年度末には予算化し、2020年に着工、2021年7月に完成した。
子ども本の森という施設は、中之島(大阪市)に2022年に、遠野市に2023年に、神戸市に2024年にそれぞれ完成した。中之島は安藤忠雄氏の出身の地であるが、遠野市と神戸市は震災被害のあった地域の子どもたちに本を読んでもらうというコンセプトから作られている。(今後は、熊本、北海道…と作られていく計画)
遠野市内中心部に、過去に呉服屋だった店を店主が手放したため、市で建築関連の学生を首都圏から呼んで簡単なリノベーション(学生でもできるレベル)するなどして使っていた施設(古商家)があり、そこを解体し店の梁などを再利用してさらに過去の店の佇まいを再現しフルリノベーションした。
子ども本の森という施設は、子ども専用の図書館ではない。図書館とは、図書館司書が全国共通の分類(図書館では1から9の分類記号による日本十進分類法に従って本が配置されている)を行う施設の事を指し、全国どこの図書館に入っても本の仕分け方は同じである。しかし、子ども本の森とは、「本に出会う施設、本に親しんでもらう施設、本を体験する施設」と言える。これは、安藤忠雄氏が設計した施設に、建築家の安藤忠雄氏からの推薦があった株式会社BACHの幅允孝(はばよしたか)氏による選書と配架を併せたことで成り立っている施設であるためである。図書館司書に言わせれば幅氏の選書と配架は通常の図書館とは全く違うとのこと(選書は13の分類に分けられており、配架には細かいルールがある)。そのため、子どもの森の施設とは、端的に言えば、ハード面(建築物)とソフト面(本の選書や配架)の両面を併せた、安藤忠雄氏の「芸術作品」と言える。
こども本の森 遠野(質問と回答)
①「こども本の森」という施設が全国にいくつかあるが、そもそものコンセプトがあれば教えていただきたい。
→前述の内容を参照
②土地取得に約何億円、設計・建設に約何億円、図書費購入等で総事業費約何億円かかっているのか。
→土地取得に4,100万円、設計・建設は0(安藤忠雄氏からの寄付。かかった費用は約2億円と言われている)※ただし、契約で安藤氏が持たない部分(本棚や隣接する蔵の整備、敷地内通路や駐車場の整備)に市が2億7千万円出している。図書購入に500万円
③②の回答のうち、国庫補助が何億円、地方債等が約何億円、その他は一般財源や市の基金からの拠出は何億円かかっているのか。
→遠野市の負担額について
・国庫補助金1,380万円(蔵の改修1棟、蔵の解体1棟に伴う空き家対策総合支援事業)
・県補助金1,184万円(選書・配架業務委託、図書購入、図書消毒器購入、本スタンド購入等)
・一般寄附金2,400万円(こども本の森に対する寄附)
・過疎債4,380万円(蔵の改修1棟に伴う起債)
・市基金繰入金6,000万円(公共施設等整備基金)
・一般財源1億100万円
市負担額計2億5,444万円
④遠野市の財政規模はどのくらいか。
→市の財政は年間180億円程度。
(子どもの森のランニングコストは年間約2,000万円)
※施設建設当時の遠野市の財政規模(令和3年度当初予算額)は173億円
⑤コンクリート建築で有名な安藤忠雄氏を木造建築の建築家として指名した理由はなにか。
→安藤忠雄氏からの提案だった。
⑥市民ボランティアの役割と体制(費用についても)、どのように集めているのか。
→費用0 子どもの森のコンセプトを設計する段階から市民を巻き込んだワークショップを行っており、その時のメンバー4名がボランティア(子ども本の森を育てる会)の中心になっている。
⑦対象年齢はないと思うが、主にどのくらいの年齢の子どもをメインターゲットとしているのか。
→18歳以下をメインターゲットとしているが、子どもに期待を寄せた施設であり、対外的には「大人も子どもに戻れる空間」と、全ての世代が使える施設としている。
⑧HPでの見せ方が非常に上手い(HPがとても格好いい)と感じるが、どのような工夫(仕様書等の工夫なのか、業者の選択なのか)があるのか。
→元地域おこし協力隊の方がWEBデザイン会社を作っており、そこに依頼した。
⑨二次避難所としての利用の想定はあるのか。
→図書館ではないし、そういった想定もしていない。
⑩天井近くまである特徴的な本棚ですが、地震対策はどうなっているのか。
→下から6段目以上は見せるための配架であり、6段より上の本は全て1番下の棚に同じ本を揃えている。6段目より上の本は全て、両面テープで棚に貼り付けたスタンドに、本を両面テープで貼り付けて透明な輪ゴムでスタンドにくくりつけている。地震の震度体験施設にそのスタンドを持ち込み、震度7の揺れでも倒れない(落ちない)ことを確認してある。
⑪天井近くまである特徴的な本棚で見た目が非常に良くかつ秘密基地のようで個人的にはとても好きなのだが、実際に使用すると上部の本が取りにくいなどの利用者の声はあるか。
→利用者からの不満はほとんどない。たまに子どもがうるさかったという声があるがうるさくても良い施設である事を説明する。図書館ではないので、スタッフは走り回り叫ぶ子どもには、危険な行為でなければ注意をしない。子どもたちがいつか走り回ることに飽き、自然に自ら本に気がついて興味を持ってもらうのがコンセプトである。
所感:
年間のランニングコストは2千万円と高めだが、市の負担が3億円弱で、子どもが本に興味を持ち、本を手に取ってもらうための施設としては最高の施設を市民(子どもたち)のために、コストパフォーマンス良く遠野市が用意することができた、と言える。遠野市の人口規模と施設の近辺には小学校が1校しかないことから、訪れる子どもの数は多くはないが、コロナ禍で年間2万人強の人が利用(図書館ではないことから、本の貸出は行なっていないため、借りる・返却する、の1人あたり2回の利用回数のカウントではない)しており、コロナ禍が終息しつつある今年度からより利用者数は増えていきそうだ。利用者の年齢制限はなく、誰でも利用でき、かつ利用者を遠野市民に限定していない(広く東北全体の被災地が対象とするように宣伝すること、と安藤忠雄氏から言われているとのこと)。コンクリート建築で世界に名を馳せた安藤忠雄が手がけた「木造建築物」ということで、建築士や古民家再生関連の団体からの見学が非常に多い。利用は無料だが、見学は1人2,000円を徴収していることからも、上手に運用していると感じた。
個人的には、図書館ではないというところがとても興味深かった。端的に言えば寄付された安藤忠雄氏の芸術作品を行政が厳重に管理している、という状態に近い。イニシャルコストは低いが、芸術作品をハード・ソフト両面から維持するため、子どもの森の本の選書や配架を、株式会社BACHの幅允孝(はばよしたか)氏にお願いしているため、当該会社と単独随意契約の形を何年も連続で結び続けるための理由付けが難しいと感じた。(遠野市は、基金を作り、ふるさと納税で集まったお金をプールし、運営スタッフの人件費や株式会社BACHとの契約などに充てていた)
視察をしてみて、なぜ自分が子どもの森という施設を芸術作品であると感じたかというと、館内には張り紙はおろか掲示板や案内板一枚すらないことで、建築物と特徴的な本棚、さらに配架された本が融合し、芸術作品としての一体感を醸し出している点に尽きる。これは、安藤忠雄氏が遠野市に寄贈する際に行った約束事の一つで、これらは条例化(施設に何か手を加える時は市長の許可が必要、となっている)されている。そのため、例えば施設に雨樋をつけたいと思っても、その条例に抵触するため、安藤忠雄事務所に先に確認を取る必要があるという。施設の外観や本棚、選書や配架が当初の景観やコンセプトと大きく違わない色や材質、デザインなどを安藤忠雄事務所に確認してそのクオリティを保つ必要がある。
このように芸術作品たる施設を維持していくには面倒くさい事が多いが、十分に全国に誇れるような施設であれば、市民の誇りとなり、それをアイコンや基盤としたまちづくりができるのだと思う。
参考データ:
遠野市(岩手県)
人口 2.38万人
面積 825.97平方キロメートル
市議会 17人
令和5年度当初予算総額 261億円
(一般会計189億5千万円)
【English】
Survey Date and Time: November 11, 2023 (Saturday) 1:30 PM – 4:45 PM
Survey Topics: The investigation focused on Kodomo no Mori Tono, a wooden structure designed by renowned architect Tadao Ando, known for his concrete buildings. The study explored how the city managed to commission a wooden structure from one of Japan’s top architects, the associated budget, and the facility’s role as a symbol of reconstruction. Additionally, it delved into the collaboration with citizen volunteers to operate the facility as a space for children to engage with books and foster creativity.
Visit Location: Kodomo no Mori Tono (Tono City, Iwate Prefecture)
Contact Person: Kaoru Ito, Head of Kodomo Hon no Mori Operation Planning Office, Tono City Cultural Division
Survey Highlights:
Architect Tadao Ando proposed donating a facility to symbolize the reconstruction after the Great East Japan Earthquake. After negotiations starting in 2018, budgeting by the end of fiscal year 2019, construction commencement in 2020, the facility was completed in July 2021. Kodomo no Mori facilities were completed in 2022 in Nakanoshima (Osaka City), 2023 in Tono City, and are planned for completion in 2024 in Kobe City. While Nakanoshima is Ando’s hometown, Tono City and Kobe City were designed to encourage children to read books in regions affected by disasters. Future plans include similar facilities in Kumamoto, Hokkaido, and beyond.
In Tono City, a facility, formerly a kimono shop, was renovated with the help of architecture students from the Tokyo metropolitan area. The building, an old merchant house, was dismantled, and its beams were reused to recreate the ambiance of the original store through a full renovation.
Kodomo no Mori is not just a children’s library; it’s a place for encountering, engaging with, and experiencing books. Designed by architect Tadao Ando, it’s a collaboration with book selection and shelving by Yoshihisa Haba from BACH, a company recommended by Ando. The selection and shelving by Haba differ significantly from standard libraries, with 13 classifications and detailed rules for shelving. Kodomo no Mori is, in essence, Tadao Ando’s “artwork” encompassing both architectural and literary elements.
Q&A about Kodomo no Mori Tono:
Concept of Kodomo no Mori: Refer to the information provided earlier.
Budget Allocation:
Land acquisition: JPY 41 million
Design and construction: JPY 200 million (Donated by Tadao Ando; estimated cost is around JPY 2 billion)
Additional city contribution for areas not covered by Ando’s donation: JPY 270 million
Book purchases: JPY 5 million
Breakdown of City Contribution:
National subsidy: JPY 13.8 million
Prefectural subsidy: JPY 11.84 million
General donations: JPY 24 million
Depopulation bond: JPY 43.8 million
City fund carry-in: JPY 60 million
General funds: JPY 110 million
Total city contribution: JPY 254.44 million
Tono City’s Fiscal Scale:
Annual fiscal scale: Approximately JPY 18 billion
Running cost of Kodomo no Mori: Approximately JPY 20 million per year
Fiscal scale at the time of facility construction (Initial budget for FY 2023): JPY 17.3 billion
Selection of Tadao Ando for Wooden Architecture:
Proposal from Tadao Ando himself.
Role and Structure of Citizen Volunteers:
No cost; citizens involved from the workshop stage.
Four members from the workshop became volunteers forming the “Kodomono Hon no Mori Raiser Club.”
Target Age Group:
Primarily 18 and under but open to all ages.
Effective Website Presentation:
Designed by a former regional revitalization cooperation team member who started a web design company.
Secondary Use as Evacuation Site:
Not considered as it is not a library.
Earthquake Countermeasures for Tall Bookshelves:
Books above the 6th shelf are for display; those above the 6th shelf are secured with stands and rubber bands to prevent falling during seismic activity.
User Feedback on Tall Bookshelves:
Minimal user complaints; occasional noise issues addressed by explaining the concept of the facility being a space where children can be active.
Impressions:
While the annual running cost is high at JPY 20 million, Tono City, with a city contribution of just under JPY 300 million, has successfully provided a top-notch facility for its citizens, particularly children, encouraging them to explore and engage with books. Given the population size and the limited number of elementary schools nearby, the visitor count may not be high, but with over 20,000 users during the COVID-19 pandemic, this number is expected to rise in the current fiscal year as the pandemic subsides. The facility is open to all, not just Tono City residents but also those from the broader Tohoku region, aligning with Ando’s suggestion. Notably, as a wooden structure designed by Tadao Ando, renowned for his concrete architecture worldwide, Kodomo no Mori attracts numerous architectural and historic preservation groups for tours. While maintaining such an artistic facility entails challenges, Tono City has created a source of civic pride and the potential foundation for town development.
Reference Data:
Tono City (Iwate Prefecture)
Population: 23,800
Area: 825.97 square kilometers
City Council: 17 members
Initial Budget for FY 2023: JPY 261 billion (General Account: JPY 189.5 billion)
【Español】
Fecha y hora de la encuesta: 11 de noviembre de 2023 (sábado) de 1:30 p.m. a 4:45 p.m.
Temas de la encuesta: La investigación se centró en Kodomo no Mori Tono, una estructura de madera diseñada por el renombrado arquitecto Tadao Ando, conocido por sus edificios de concreto. El estudio exploró cómo la ciudad logró encargar una estructura de madera a uno de los principales arquitectos de Japón, el presupuesto asociado y el papel de la instalación como símbolo de la reconstrucción. Además, profundizó en la colaboración con voluntarios ciudadanos para operar la instalación como un espacio para que los niños interactúen con libros y fomenten la creatividad.
Ubicación de la visita: Kodomo no Mori Tono (Ciudad de Tono, Prefectura de Iwate)
Persona de contacto: Kaoru Ito, Jefa de la Oficina de Planificación de Operaciones de Kodomo Hon no Mori, División Cultural de la Ciudad de Tono
Aspectos destacados de la encuesta:
El arquitecto Tadao Ando propuso donar una instalación para simbolizar la reconstrucción después del Gran Terremoto del Este de Japón. Después de negociaciones que comenzaron en 2018, la presupuestación al final del año fiscal 2019, el inicio de la construcción en 2020, la instalación se completó en julio de 2021. Las instalaciones de Kodomo no Mori se completaron en 2022 en Nakanoshima (Ciudad de Osaka), 2023 en la Ciudad de Tono y están planeadas para completarse en 2024 en la Ciudad de Kobe. Mientras que Nakanoshima es la ciudad natal de Ando, las ciudades de Tono y Kobe fueron diseñadas para animar a los niños a leer libros en regiones afectadas por desastres. Los planes futuros incluyen instalaciones similares en Kumamoto, Hokkaido y más allá.
En la Ciudad de Tono, una instalación, anteriormente una tienda de kimonos, fue renovada con la ayuda de estudiantes de arquitectura del área metropolitana de Tokio. El edificio, una antigua casa comercial, fue desmantelado y sus vigas fueron reutilizadas para recrear la atmósfera de la tienda original a través de una renovación completa.
Kodomo no Mori no es solo una biblioteca para niños; es un lugar para encontrarse, interactuar y experimentar con libros. Diseñado por el arquitecto Tadao Ando, es una colaboración con la selección y el almacenamiento de libros por parte de Yoshihisa Haba de BACH, una empresa recomendada por Ando. La selección y el almacenamiento de Haba difieren significativamente de las bibliotecas estándar, con 13 clasificaciones y reglas detalladas para el almacenamiento. Kodomo no Mori es, en esencia, la “obra de arte” de Tadao Ando que abarca elementos arquitectónicos y literarios.
Preguntas y respuestas sobre Kodomo no Mori Tono:
Concepto de Kodomo no Mori: Consulte la información proporcionada anteriormente.
Asignación de presupuesto:
Adquisición de tierras: 41 millones de JPY
Diseño y construcción: 200 millones de JPY (Donado por Tadao Ando; el costo estimado es de alrededor de 2 mil millones de JPY)
Contribución adicional de la ciudad para áreas no cubiertas por la donación de Ando: 270 millones de JPY
Compra de libros: 5 millones de JPY
Desglose de la contribución de la ciudad:
Subsidio nacional: 13.8 millones de JPY
Subsidio prefectural: 11.84 millones de JPY
Donaciones generales: 24 millones de JPY
Bonos de despoblación: 43.8 millones de JPY
Fondo de la ciudad: 60 millones de JPY
Fondos generales: 110 millones de JPY
Contribución total de la ciudad: 254.44 millones de JPY
Escala fiscal de la Ciudad de Tono:
Escala fiscal anual: Aproximadamente 18 mil millones de JPY
Costo de funcionamiento de Kodomo no Mori: Aproximadamente 20 millones de JPY por año
Escala fiscal en el momento de la construcción de la instalación (Presupuesto inicial para el año fiscal 2023): 17.3 mil millones de JPY
Selección de Tadao Ando para arquitectura de madera:
Propuesta del propio Tadao Ando.
Rol y estructura de los voluntarios ciudadanos:
Sin costo; ciudadanos involucrados desde la etapa de taller.
Cuatro miembros del taller se convirtieron en voluntarios formando el “Club de Kodomono Hon no Mori Raiser”.
Grupo de edad objetivo:
Principalmente menores de 18 años, pero abierto a todas las edades.
Presentación efectiva del sitio web:
Diseñado por un exmiembro del equipo de cooperación de revitalización regional que inició una empresa de diseño web.
Uso secundario como sitio de evacuación:
No se considera ya que no es una biblioteca.
Contramedidas sísmicas para estanterías altas de libros:
Los libros por encima del sexto estante son para exhibición; los que están por encima del sexto estante se aseguran con soportes y bandas de goma para evitar caídas durante la actividad sísmica.
Comentarios de los usuarios sobre estanterías altas de libros:
Mínimas quejas de los usuarios; problemas ocasionales de ruido abordados explicando el concepto de que la instalación es un espacio donde los niños pueden estar activos.
Impresiones:
Aunque el costo anual de operación es alto, con 20 millones de JPY, la Ciudad de Tono, con una contribución de la ciudad de poco menos de 300 millones de JPY, ha proporcionado con éxito una instalación de primera para sus ciudadanos, especialmente para los niños, alentándolos a explorar e interactuar con libros. Dado el tamaño de la población y el número limitado de escuelas primarias cercanas, es posible que el número de visitantes no sea alto, pero con más de 20,000 usuarios durante la pandemia de COVID-19, se espera que este número aumente en el año fiscal actual a medida que la pandemia disminuya. La instalación está abierta para todos, no solo para los residentes de la Ciudad de Tono, sino también para aquellos de la región más amplia de Tohoku, alineándose con la sugerencia de Ando. Especialmente, como una estructura de madera diseñada por Tadao Ando, famoso por su arquitectura de concreto en todo el mundo, Kodomo no Mori atrae a numerosos grupos de arquitectura y preservación histórica para realizar recorridos. Aunque mantener una instalación tan artística conlleva desafíos, la Ciudad de Tono ha creado una fuente de orgullo cívico y el potencial para el desarrollo urbano.
Datos de referencia:
Ciudad de Tono (Prefectura de Iwate)
Población: 23,800
Área: 825.97 kilómetros cuadrados
Concejo Municipal: 17 miembros
Presupuesto Inicial para el Año Fiscal 2023: 261 mil millones de JPY (Cuenta General: 189.5 mil millones de JPY)